臨床心理士 伊藤美佳先生

臨床心理士
伊藤美佳先生

  • とても大変な出来事が起きた時は、一人で抱えないで、辛い出来事は、誰かに一緒に抱えてもらいましょう。

    あなたは一人ではありません。一緒にいて安心できる人、信頼できる人に相談をしてみましょう。一緒に抱えてもらえるだけで、気持ちは和らいでいきます。

    すべてではなくても、少しずつ・・少しずつ・・和らいでいきます。ここでは、ご自分にできる「心と身体を自分でケアする方法」をご紹介します。

  • 気持ちが落ち着いたり・・・ 心が軽くなったり・・・“ほっ”とできたり・・・ 楽しいと感じられたり・・・今よりも元気を取り戻せるような・・・

  • そんな方法のご紹介です。ご自分にあった方法がみつかったら、ご自分のリズムで続けてみてください。くれぐれも頑張りすぎないでください。

  • 5つの感覚「視覚」「味覚」「臭覚」「聴覚」「触覚」を使ってみましょう
  • 視覚

    「視覚」ながめる

    外にある景色を眺めてみましょう。家の庭、花や街並みの木々、遠い山や空を見上げてもいいでしょう。

  • 味覚

    「味覚」あじわう

    好きな飲み物、温かいミルク、甘い物がお好きな方はお菓子やチョコレートなど、ゆっくりと味わってみましょう。

  • 臭覚

    「臭覚」かぐ

    アロマや花の香り、香木など、好きな香りや心地よい香りをかいでみましょう。香りをかいだら、ゆっくりと息を吐いていきましょう。

  • 聴覚

    「聴覚」きく/こえにだす

    好きな音楽を聴いたり、歌がお好きな方は、歌を口ずさんでみましょう。音が耳触りでなければラジオを聴いてもいいでしょう。安心できる人がいたら、話をしてみましょう。安心できる人と言葉を交わし合うことは回復に役立ちます。

  • 触覚

    「触覚」さわる

    クッションや毛布などやわらかい物に触れてみてください。ご自宅でペットを飼っていたらペットに触れてもいいでしょう。ご自分の身体を抱きしめて、優しい言葉をご自分にかけてあげましょう。

身体を動かしたり、休めたりしましょう。

身体を動かしたり、休めたりしましょう。

 散歩、ストレッチ、軽い体操など、無理をしない範囲で取り入れてみましょう。動かすのとは反対に足湯につかったり、お風呂にゆっくり入る方法も効果的です。疲れている時は体を休めましょう。

身体を動かしたり、休めたりしましょう。
息を整えてみましょう。

息を整えてみましょう。

 息という字は自らの心と書きます。息を整えると心が落ち着くことがあります。息をゆっくりと吐いた後、鼻から息を吸っていきます。そしてゆっくりと吐きます。ポイントは吸う時よりも吐く時の方が長い方がいいです。息を吸う時に身体を少し緊張させて、吐く時に身体の力をぬいていくと、より効果的です。

息を整えてみましょう。

心と身体の調子が、たとえ自分の思うように回復しなくても、人それぞれのペースで回復していきますから、焦らなくても大丈夫です。できるだけ規則正しい生活リズム(ポイントは食事や睡眠の時間)を心がけながら、日常生活に今回ご紹介させていただいた、セルフケアを取り入れてみてください。